大学ビッグチームの分割登録論④実際に分割登録する時の案(2)

 少人数制フットボール(フルスタイル形式)は日本では関東大学で採用された7人制と、元々アメリカで行われていた物を関西学連が導入した6人制に別れます。

関西のほうはあまり情報を集めていなかったので具体的な動向は不明ですが、関東では

・そのシーズン開始前にチームの選手登録状況で7人制に行くか元カテゴリー(大抵は3部かエリア)に所属するかを登録期限までに申告する。
・上記の理由によりシーズンが10月に入ってから始まる事が多い(近年は医科歯科リーグのチームも入ってきているので、恐らく9月開始か?)

と言った事でチームの出入りも一定数ある事から、チーム事情での参加不参加はリーグ戦運営に大きな影響がないのではないかと考えられます。

ただしこの際注意しなくてはならないのはBチームの登録年数です。
現在基本的な登録年数は「在学5年間のうちの4年」という物が使われています(関東医科しかを除く)。しかしこのBチーム制度については「実戦経験を積ませる」「講義と研究と実習で時間が取れない事をカバーする為に負荷の軽い形態にする」のが目的なので、ずっとBチームというのは筋が違います。

そこで「AB両チーム通算4年間の登録のうち、Bチームは通算3年間の登録のみを認める」という制限を加えます(AチームはBチーム期間を含めて在学5年間中4年間の登録)。

Bチームは秋季シーズンに3試合以上6試合以下の日程で試合を実施します。春季は試合をしません(Aチームと合同になる)。
なので少人数リーグは固定試合数ではなく変動試合数となります。

この結果、チームとしては若い世代で選抜チームを編成して経験を積ませる事、少人数でミッションを達成させる為の思考プロセスの開発などで経験値を積む事が出来ます。

無論運営側にはマイナス面もあります。
・指導者数の確保の問題
・チーム内格差の生まれないようにする為の選手のケア
・Bチーム参加がチームの義務となる事での心理的負担増
などなど……

特に複数年Bチーム行きになった選手に対して揶揄するなどの(若気の至りとでも言うべき)チーム内格差が生まれたことで、Bチームの選手が心を傷つけることになってはいけません。そういう意味でのチームマネジメントも指導者側では負担となるでしょう。
たとえばBチームには最初の2学年のうちに必ず所属させる、とか3年制以降は選手の意思で選択させるとか、そういった事が大前提として必要になると思いますし、かといってAチームの上限に抵触してしまう場合の、特に4回生に温情的な事をすべきかどうかという判断にもかかってきますので、そこを納得させるための明確な線引きが必要になります。現状の「将来を考えて選手から裏方に回ってくれ」というのより苛烈な衝撃を選手に与える可能性も否定しません。

それでも「競技で公式戦の実戦の舞台で経験する」事は何事にも代えがたい経験になります。そういう意味で、この制度について考えてみても良いのではないかと思った次第です。

もしかして、Bチーム出身者が将来にポール・ラッシュ杯を取るようなことがあるかも知れない……そう考えるだけでゾクゾクしませんか?


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